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のん、キネ旬ベスト・テン授賞式にサプライズ登場!「ありがとう、この世界の片隅でうちを見つけてくれて」

女優・のんが5日、アニメ映画『この世界の片隅に』で監督賞を受賞した片渕須直監督を祝福するために、文京シビックホールで行われた「第90回キネマ旬報ベスト・テン表彰式」にサプライズで来場、同作の劇中で演じたすずさんの声で「ありがとう、この世界の片隅でうちを見つけてくれて」と謝辞を述べて会場を沸かせた。

【写真】のん、広島弁で「ありがとう」と感謝の言葉

現在まで続いている映画雑誌としては最古となる1919年創刊の老舗映画雑誌「キネマ旬報」が発表している「キネマ旬報ベスト・テン」は、映画評論家を中心に、映画を数多く鑑賞する100名以上の選者によって選出される映画賞。1924年から始まり、今年で記念すべき第90回という節目の年となる。

今年の日本映画第1位(作品賞)に選出されたのは、こうの史代の同名コミックをアニメ化した『この世界の片隅に』。同賞の日本映画部門でアニメ作品が1位に選出されるのは宮崎駿監督作『となりのトトロ』以来、28年ぶりの快挙となる。また、片渕監督自身、アニメ監督としては初となる日本映画監督賞に輝いたほか、読者が選ぶ「読者選出日本映画ベスト・テン1位」「読者選出日本映画監督賞」にも選ばれている。

壇上に立った片渕監督は「アニメの監督で初めてという賞をいただいてしまったのですが」と切り出すと、「これはアニメが表現できることがたくさんある、ということを認めてもらったんだと。たくさんいるアニメーションの作り手を代表していただいた賞なんだと思います」とあいさつ。「これからも日本のアニメは、広い表現で世の中の皆さんの心に訴えていけると思うのでよろしくお願いします」と付け加えた。

黒澤明監督の『乱』で「アカデミー賞衣装デザイン賞」を獲得したワダ・エミがデザインしたトロフィーは重さ約4キロという重量級。そんなトロフィーを2つ受け取ることとなった片渕監督が「2本持つのはちょっと無理なので助けがほしいです」と呼びかけると、ステージ奥から、のんがサプライズで登場し、大きな拍手が。

片渕監督の代わりに「読者選出日本映画監督賞」のトロフィーを受け取ったのんは、「読者の方からいただいた賞と言うことで、監督をはじめ、スタッフ、キャスト、そしてこの映画を観てくださった方、クラウドファンディングで支援してくださった方、皆さんが同じところに気持ちがあります」と語り始めると、「それで読者の皆さんに片渕監督が選ばれるのは、すごくうれしいことだなと。形に残るもので、こうして評価していただけるのは、わたしも自分のことのようにうれしいです」とあいさつ。

そんな言葉を司会が「自分のことだと思いますよ」と指摘すると、場内は大笑い。しかしそれでものんは謙虚に「いえ、これは監督がいただいた賞なので」と返すと、トロフィーを見やりながら「こんなに重いものをいただいたんだなと思います」とかみしめるように続けた。

そして最後に、劇中のすずさんになりきった広島弁で「ありがとう、この世界の片隅でうちを見つけてくれて」と感謝の言葉を述べて、会場は大いに盛り上がった。

第90回キネマ旬報ベスト・テンは以下の通り。

【日本映画ベスト・テン】1位:『この世界の片隅に』2位:『シン・ゴジラ』3位:『淵に立つ』4位:『ディストラクション・ベイビーズ』5位:『永い言い訳』6位:『リップヴァンウィンクルの花嫁』7位:『湯を沸かすほどの熱い愛』8位:『クリーピー 偽りの隣人』9位:『オーバー・フェンス』10位:『怒り』(次点:『海よりもまだ深く』『64-ロクヨン-前編』『64-ロクヨン-後編』)

【外国映画ベスト・テン】1位:『ハドソン川の奇跡』2位:『キャロル』3位:『ブリッジ・オブ・スパイ』4位:『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』5位:『山河ノスタルジア』6位:『サウルの息子』7位:『スポットライト 世紀のスクープ』8位:『イレブン・ミニッツ』9位:『ブルックリン』10位:『ルーム』(次点:『ボーダーライン』)

【個人賞ベスト・テン】日本映画監督賞:片渕須直『この世界の片隅に』日本映画脚本賞:庵野秀明『シン・ゴジラ』主演女優賞:宮沢りえ『湯を沸かすほどの熱い愛』主演男優賞:柳楽優弥 『ディストラクション・ベイビーズ』助演女優賞:杉咲花 『湯を沸かすほどの熱い愛』ほか助演男優賞:竹原ピストル『永い言い訳』新人女優賞:小松菜奈 『溺れるナイフ』『ディストラクション・ベイビーズ』ほか新人男優賞:村上虹郎 『ディストラクション・ベイビーズ』ほか外国映画監督賞:クリント・イーストウッド『ハドソン川の奇跡』


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